東近江NPOセンター「第25回ホッとサロン」参加レポート

ちゅうはちくん

2009年09月17日 08:32

9月16日(水)、東近江NPOセンターの「第25回ホッとサロン」に参加してきま
した。今回の「子どもに創造力を」というテーマでのお話のゲストは「コロンブス
の卵」代表の藤澤徹さん。「コロンブスの卵」は実験など、体験を通して、子ど
もたちに自分で考えて行動する力をつけてもらうために活動している団体です。

普段、東近江地域等の小学校をまわって、様々な子ども達に接している藤澤
さんの話からは現代の子どもたちの姿がありありと伝わってきました。
「ある地域の発明クラブでは、何か活動をする時にボランティアの大人にまか
せてしまうが、別の地域の発明クラブでは自分らで一生懸命にやろうとする。
この違いは行動のもとになるそれまでの体験の差ではないか」「子どもに何が
できるかではなく、大人が子どもに手出しせず、どこまでつきあえるか」。子ど
も達が自分で体験してみることの大切さに加え、もう一つ大事なこと。大人が
子ども達に体験を提供する時に見守りながら子どもが主体的に体験できるよ
うにすることがさらに重要であることを感じました。

お話だけでなく、1時間30分で、5つもの実験をしました。使うのはスプーン、
ストロー、発砲スチロールなど…意外にも身近にある素材。どの実験もおもし
ろく、参加者の皆さんはみんな童心にかえったように夢中に取り組んでいまし
た。私が印象的だったのは、スプーンを使った実験です。まず、スプーンやフォ
ークに糸をつけてぶら下げ、スプーンを別の鉄製のものでたたいて鳴らして、
音を出します。「キン、キン、キン…」鳴るのは普通の音。次は、糸を指にかけ
て耳に指をいれた状態でたたいて鳴らすと…「ヴォーン、ヴォーン…」なんとお
寺の鐘を鳴らしたような音が!これは骨伝導で音を聞いているから。大人にな
ると、ついつい、いろんなことがわかったつもりや知っているつもりになってしま
いますが、体験してはじめてわかることがあることを、実験を通して実感しました。

藤澤さんは最後に生物環境についても話をされました。もともとその土地にいた
生き物がいなくなり、他のところに生息していたものが入ってきているということ。
東近江地域でも問題は深刻になってきています。「変化に気づき、知り、環境を
残していかなければならない」と藤澤さん。そのためにも、自ら気づき、考える力
を養う経験が子どもにとって、そして子どもを見守りながら育てていく大人にとっ
ても大切になってくるのではないかと思いました。

(服部)